World Digger

ワインとかITとかとか。

デジカメ写真を43インチ4kモニタで確認してはいけない



デジカメ写真を43インチ4kモニタで確認してはいけない
なぜならどの写真も写真展レベルの大きさ・解像度で見ることになるからだ(dpiはいささか荒いが)。
・特にISOを上げたときのノイズは恐ろしく気になるようになり死ぬ。ISO3200が常用? 冗談はよせ。
・カメラの液晶(3インチ程度)の水平器で水平が出ていても、そこでは0.5度程度の誤差が生まれる。そして0.5度の誤差は大画面では明らかに傾いて見えて死ぬ。
・ISOはせいぜい1600、f値は構図と目的で所与となるので、結局SSでどうにかして明るさを稼ぐしかない。僕の普段のSSは1/10〜1/15だ。死ぬ。
・SSが遅いと当然連射をしてブレのない一枚を選別することになる。採用率は5〜10%程度で、選別作業に時間がかかって死ぬ。




つまるところ、1インチセンサー高級コンデジやミラーレスでキャッキャしている人にプレゼントすべきは上位機種や良いレンズではなく、画像確認用の大画面モニタである。
大画面モニタによって、彼らは己のカメラの性能の低さに愕然とし、深い、より深い沼へと沈んでいくであろう・・・ずぶずぶ・・・・・・・・


なおどれだけ高性能なカメラで撮影して友人と共有したところで、それが結局5,6インチのスマホでしか閲覧されないという現実からは目を背けていきましょう!!!!!


※サイズ参考
43インチ4kのサイズ:95.02×53.52cm /102dpi
A1:84.1×59.4cm
全紙 457×560




☆今使ってるカメラと作例☆












参考;
【やじうまPC Watch】24型液晶ディスプレイをモバイルしてはいけない 〜山田祥平氏の愛機、渡米中に逝く - PC Watch http://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/yajiuma/1037576.html

「“自称ワイン通”の死屍累々 #本当にあったワイン話」が死屍累々

twitterで #本当にあったワイン話 タグでなんかワイン知らない人を見下すようなtweetが大量に掲載されてる。ワイン好きがもっと増えて欲しい僕としては、こうした無知を嘲るような態度は全く好きになれない。
ワインが「嫌われる」原因の一つは、このようなクソ知識層による初心者イビリで、矮小な自尊心を満たすために、ワインという素晴らしい飲み物が嫌われて大変残念である。


一方で、間違った知識がさも正しいかのように伝わるのは良くないので、不適切な知識のtweet等については、突っ込みを入れたいと思います。
ええ、頭にブーメラン刺さってますよ!!!!


なお、分からなかったら素直にレストランやワインショップにいるソムリエに聞きましょう。
(ただソムリエも詳しい領域が人それぞれなので、当たり外れがあります)





熟成したムーラン・ナ・ヴァンがありますよね。
常時置いてないのは当然だけど、取り寄せしましょうか程度言えばいいのに。
写真は22年熟成したガメイで、美味しかったです。

追記:最近聞いた話だと、どうも熟成期間が60~80年くらい超えるとピノよりガメイの方が強いという話があり、1900~1920年代のガメイ飲んでみたい。







微妙なとこですが、ボジョレー・ヌーヴォーを寝かしている人もいますし、そうした思いつきをマジで言う人もいます。
ボジョレー・ヌーヴォー自体は数年年は寝かせても美味しいです(僕は今年も昨年のボジョレーとの飲み比べをします)。
それ以上は酢系統になることも。
赤坂見附のカーヴ・ド・ヴァンなどで、昨年のボジョレーを安く買えますよ(もう売り切れたかもだけど)
https://www.facebook.com/wineshop.cave.de.vin/

写真の2006は2013に飲みました。死んでた。。。








これも同じ。
そのカップルは昨夜熟成ボジョレーウーヴォーを飲んでいる可能性があります。









その美味しいワインの見分け方を知りたいのでは・・・?
なお正解は「美味しいワインを揃えているお店」を見つけることが第一歩です。
(≒店舗の温度・湿度が適切で、良い選球眼のソムリエが居るお店です)








ワインは20度以下(可能なら15度以下)で寝かさなければ状態が悪くなります。
ポメリーのブリュットも適切に寝かせれば味わいに厚みが出てきます(熟成シャンパーニュは好みが分かれるけど)。
なおこの問題が意味することとしては、ワインが置いてある場所が20度以上になるようなワイン売り場は腐った物を売っているのに等しいと言うことです。

写真は1979のマム コルドンルージュ(最新ビンテージだと5000円くらいの一番スタンダードなキュヴェ)。思ったよりフレッシュで、熟成の厚みとのバランスが良く美味しかったです。








ボージョレーはもちろんボージョレー・ヌーヴォー(新酒)の意味で使われており、その文脈としてはイタリアのノヴェッロを紹介するのが正解です。
https://www.aigtokyo.or.jp/?p=8568
新酒は何もボージョレーだけでなく、イタリア(ノヴェッロ)、オーストリア(ホイリゲ)、山梨ヌーヴォーなど色々あります。

写真はオーストリアの新酒・ホイリゲ(ツァーヘルさんが生産)。軽快で酸が美しいです。








ブルゴーニュの良い熟成ワインは極めて繊細なため、デキャンタされることによって過度に酸化してしまうことがあります(香りが減り・酸っぱくなる)。
僕の参加するワイン会でも、このワインはデキャンタするけどこのワインはしないなど、状態を見て適時判断します。
この文脈で「用意させといた」とあるのなら、熟成したブルゴーニュワインを事前に立てておいてもらった可能性があり、それをデキャンタされて怒るのは当然のことです。
ワイン代半額/無料にしろとクレームを付けても問題無いレベルです(といってもそんなことをしてしまうソムリエのレベルだと理解出来ないかもしれませんが)。

写真はデキャンタされたら・・・(ry








レストランならばまあギリギリないか、多少安くしてればあるかな、といったレベル。
ワインショップなら置いてあって当然のレベルです。
(なお銘柄としてはとりあえずE.ギガルのコート・デュ・ローヌ(定価2160円だけど、探せば1080円で買えるよ!)で)
http://store.shopping.yahoo.co.jp/homeshop/8005-luc-0117.html











そんなお父様にはサン・マルツァーノ セッサンタアンニ プリミティーヴォ・ディ・マンドゥーリア(イタリアの踵で作ってる、めっちゃ濃厚な赤ワイン)がおすすめ!
このワイン、無駄にボトルが重くてなんとボトルだけで1.5kgと軽ワインボトルの4倍の重さです!!!
http://www.wine-veraison.com/item/2616_San_Marzano/
なお、基本的に高級ワインほど重いボトルを使っているので(ボトル価格が高いので)、ワイン福袋で良いワインを探すときは重さに注目するのが手です。
ただ、重いボトルがワインにとって良いかというと、大して意味が無いのでただのブランディングです。











カリフォルニアのブラン・ド・ブルー というスパークリングワインはブルーベリーエキスで色づけしている。
http://amzn.asia/388vVFq
サムシングブルー等でこれが売れてるのを目につけて甲州で作られたのがこちら(何で色づけしたかは不明だが、何故か香り付けにペパーミント使ってる)
http://novelty-goods.net/?pid=89850809
なおどちらも大して美味しくは(ry




なお、僕の昨年(2015)のお勧めワインとしてはこんな感じですが、こうしたことを書くとマウンティングとして嫌われますので、自戒を込めつつ日記投稿!!!!
http://d.hatena.ne.jp/nanoha3/20151231/1451565863

「ワイン好き200人が選んだ“一番おいしかったワイン”ブランドランキング」調査の問題と、調査結果から見える傾向。

微妙な調査だったので、一応データ分析する人&ワイン好きとしてなんとなくコメント。


ワイン好き200人が選んだ“一番おいしかったワイン”ブランドランキング――1位は「オーパスワン」
http://wine-bzr.com/article/article/report/7772/






<調査方法の問題>
・200人が回答、2件以上の回答を集めた9品が23票(11.5%)。
・回答が無数にあるサンプルについて、「好きなアイテム」を回答させても回答は幅広く分散するため、調査の意味は弱い。
・結果的に多くの人が知る(価格や機会の影響で)アイテムが集まりやすくなる。
 →一般人に好きな漫画を聞いたらワンピースが1位になるというのと同じ。
・もし質問方法を変えるのであれば、
 a. 3〜10程度の要素に絞って質問するか(好きなワインは泡/赤/白/甘、好きな生産地域とその色など)
 b. もっとユーザーを絞って特定の10銘柄を飲んだことがある/ない+5段階評価などで評価
 c. 母数を1000程度にして、上記質問などである程度範囲を狭め、それから銘柄/生産者の質問をするのが良いのでは。
 →そういえば某社が某市場の調査をしたときは、1万人に調査、好きなものを3つ列挙という方法でした。知名度/売上とずれてたので、そこから別のデータがっちゃんこさせて分析したのが結構面白かった。






<調査結果から見える傾向>
・数字の見える範囲、記述されてないものの範囲で考察。
・高級ワインが13/23票、低価格ワインが10票。
 →中価格帯のワインは嗜好が分散している可能性が高い。
 →低価格ワインを挙げたユーザーは、それ以外のワインを飲んでいない可能性もあるのでは(それ以外を飲んだけど美味しくなかったので戻ってきたなど)。
 →普段は低価格帯ワインを楽しむユーザーが、中価格帯ワインに手を出したが、その結果が大きくばらけている可能性。
 →モンテス・コノスルがない・・・あっ(察し というよりは、スーパーに売ってないワインでないと票が集まらない、かな。
・高価格帯はブルゴーニュが5票、5大シャトーが4票、オーパスが4票。個人的にはどれも味わいが分かりやすい銘柄が挙げられている印象。
 →ブルゴーニュの生産者名に誰も興味が無い(or集計の都合?)
 →5大シャトーオーパス知名度・置いてありやすさ・ブランドとしての利用で、飲む機会があるのでは。突然熟成したマルキ・ダンジェルヴィーユをお勧めする店は一般的ではない(笑)。
・VTはあまり興味を持たれていない(or集計の都合)


・コメントについて、低価格帯は意外と低アルコール/すっきりした/酸味のあるものものが好まれている印象。
・高価格帯は香り、深みが好まれている印象。






<余談>
・ワイン業界に統計の分かる人少なそう
・某MWの論文もゲフンゲフン






<今回のオチ>
オーストリアワインはいいぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!

熟成ワインのサービスについて


色々とレストランに伺ってワインを飲んでいて気づいたことの1つに熟成ワインのサーブ問題がある。
熟成ワインは澱があることが多く、その為扱いが若いワインとかなり異なるのだが、これが店毎にどうサーブするかかなり異なっている。
そして残念なことに多くの店のサーブは今ひとつで、まだボトルの半分程度しか減っていないのに、澱が混じるような状態になることが良くある。
折角熟成したワインを開けているのに、その扱いの悪さ故に今ひとつな味わいになるのは大変残念なことだ。
(澱の部分が美味しいことも多いが、一般的には澱は避けるべきだ)
ソムリエの方々も悪気があってやっている訳ではなく、単純に知らずに、もしくはイマヒトツな方法を正しいと信じてやっているようなのであまり責めるわけにもいかない。


というわけで、現状の僕が知る熟成ワインを最良の状態で飲めるサーブについて記述し、少しでもこの方法でサーブしてくれるお店が増えることを願いたい。
重要なのはワインの液体を最優先に考えて、とにかく液体を動かさず優しく扱うこと。






INDEX  


1. 熟成ワインの準備
2. グラス置き場の準備
3. キャップを取り除く
4. 抜栓、ソムリエナイフの選定
5. 注ぎ方
6. 注ぎ足しについて
7. デメリットとオプション






用意しておく道具  


・パニエ
・ソムリエナイフ3種(2段式、ラギオール、ザ・デュランド)
・ドロップストップ
・クロス


http://www.wineac.co.jp/chateau_laguiole.html

商品価格に関しましては、リンクが作成された時点と現時点で情報が変更されている場合がございます。お買い物される際には、必ず商品ページの情報を確認いただきますようお願いいたします。また商品ページが削除された場合は、「最新の情報が表示できませんでした」と表示されます。

オールドヴィンテージワインコルク抜き ザ・デュランド
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1. 熟成ワインの準備  



熟成ワイン(ついでに一部の自然派ワイン)は澱があることが多く、その澱を安定させるために立てた状態で、若しくはパニエに入れた状態で置いておく必要がある。
澱が大きな固まったものの場合は数日程度で問題ないが、細かく軽く舞っている場合は2週間程度(酷い場合は4週間程度)置いておく必要がある。


なお液面の濁っているもの、吹いた跡があるものは状態が悪いことが殆どなので、予備のワインを用意しておく。
液面が低かったり、キャップシールが回らないのは大きな問題ではない。

これは全く澱がなかったけど(笑) 澱がなくてもパニエを使って抜栓した方が良い。


澱や液面の透明度は、こうした自転車向けの高輝度のライトで照らすと一発で分かる。
ソムリエ向けのチャチなLEDは役に立たないので買う必要は無い。
ロード乗り兼ワイン好きという属性から発見したが、マジで自転車用LEDライトは古酒に良い。






2. パニエ、グラス置き場の準備  


熟成したワインを飲むときはパニエを利用するのが最良となる。
理由は2つある。
1つは抜栓の難易度が幾らか下がり、かつ抜栓に失敗したときもリカバリが比較的容易になること。
2つめは通常より傾ける角度が少なくなるので、澱が舞いにくくなることである。



また、サーブするためにグラスをまとめておく。
その為のグラス置き場を作っておく必要がある。
人数が多いとグラスも結構な数になるので、それなりのスペースが必要。
レストランでよくパニエを持ってサーブするソムリエを見かけるが、あれではパニエを利用する意味が殆どない(揺れて澱が舞ってしまう)。






3. キャップシールを取り除く  



ワインボトルをパニエにセットし、液面がコルクに触れないように角度を調整する(クロス等で)。
ここから最初にすることは、キャップシールを全て取り除くこと。
若いワインであれば先端だけ取り除くことも多いが、熟成ワインは全て取り除いた方が良い。
全て取り除くことによって、コルク抜栓時の状況がより明確に見えるようになり、抜栓失敗の確率を減らすことができる。
(ついでに、液だれした場合にキャップシールに液体がとどまらなくなり、清潔さが維持できる)



キャップシールを取り除いたら、コルクやボトルに付着しているカビなどをクロスで綺麗にする。
この時に絶対にボトルを回転させてはいけない。






4. ソムリエナイフの選定、抜栓  



熟成ワインを扱う上で最も難しいのが、この抜栓となる。
基本的にコルクの破片は液面に落としてはいけない(個人的には小さな破片1,2個が上限)。






コルクを軽く触るなどして、どのソムリエナイフを使うかを考える。
ソムリエナイフの候補としては3つある。
・プルテックス等の2段式
・ラギオール等のスクリューが強いもの
・ザ・デュランド(かなりコルクが弱っている時専用)
コルクが比較的しっかりしているのなら2段式を、多少弱っているようならコルクをしっかり捕まえられるようラギオールを。完全にやばそうならザ・デュランドを使う。
フランスの上質なコルクを使った20年熟成のワインであれば、二段式かラギオールが適当。
オーストリアなど酸の強い産地のコルクは劣化が早く、また昔のカリフォルニア等ニューワールドのコルクはかなり品質が低く劣化してるので、こうしたワインはラギオールかザ・デュランドかを状態によって選択する。



コルクにスクリューを差し込む際は、コルクを落とさない為にも押し込むような力のかけ方をしてはいけない。
スクリューが回転するに任せて、コルクに入っていくようにする。
適時ペンライト等(客前じゃないならiPhoneでいい)でコルクを照らし、コルクとスクリューの状態の把握を行う。


コルクが劣化しているので、スクリューを入れようとするとコルクの表面が大きな破片となって割れることもある。表面が多少割れるのは問題なく、またこうしたコルクにはラギオールが適切となる。
40年以上熟成していて乾燥がちな場合、コルクの表面が細かくサラサラと粉のように崩れていく場合がある。極めて慎重にスクリューを回していけば割と刺さるので、慎重に進めること。この場合はザ・デュランドが抜栓に適している。
どれだけ回してもスクリューが入らず、トンネルを掘りそうになることもある。この場合はラギオールを上手く使って、できる限りコルクの形を維持できるように、力のかけ方やかける方向を工夫しながらなんとか刺していく。



コルクの状態を見ながらスクリューをゆっくりと回し、コルクを突き破ってスクリューの先端が少し見えた程度で止める(ここでスクリューを早く回していると突き破ったコルクの破片が液面に落ちるので注意)。
スクリューを回すときは、一緒にボトルが回らないようにボトルを固定しておく。
スクリューの先端がコルクの先から見えた状態で、1~2分程度時間を置く。
これは熟成によりボトル内が陰圧になっているため、すぐに抜栓しようとするとコルクが内側に引っ張られ、断裂しやすくなるため。
時間をおいたら、ゆっくりとゆっくりと力をかけて抜栓をしていく。
ラギオールを使っている場合は、コルクにできる限り曲げるような力をかけないために、適時スクリューを回して高さを調整していく。


コルクの抜栓が終盤になると、途中で割れたり、先端だけがボトル内に残ったりすることがある。
この時点でコルクはある程度上昇しており、その残りもボトルのある程度の高さまで来ていると予想される。
そうした場合は、スクリューの強いラギオールで、残りのコルクをしっかり捕まえて取り除く(形状によってはボトルの内壁に押しつけるようにして取り除く)


抜栓後、クロスでボトルの口周りを綺麗にする。
(絶対にボトルを回転させてはいけない)


抜栓の過程で、コルク片が液面に落ちてしまった場合、ピンセットや長いスプーンで取り除く。






5. 注ぎ方  




パニエ・ボトルをできる限り動かさずに注ぐ必要がある。
まず、机の縁にパニエを移動させる。
そしてボトルとパニエをしっかり固定するように持ち、パニエの底の前面を机に付けたまま、後部を持ち上げて下に持つワイングラスに静かに注いでいく。
注ぎ終わったら、静かにパニエの後部を下ろし、次のグラスに注ぐ。
澱の状態次第だが、50〜100mlは澱部分としてボトルに残すことになるので、その量を想定して注ぐこと。
澱のある部分は、澱のない部分を飲み終わった後に希望者が飲んだり、別のグラスに入れて香りの比較に使ったりする。


全てのグラスに注いだ後に、グラスを席に持って行く。


なお、12人にサーブする場合、約55mlづつ注いでいく方法と、27mlづつ注いだ後にもう1度27mlづつ注ぐ方法がある。
後者は味の均質化を目的として行われるが、ボトルの上下が増えるためやや澱の危険性が高まる。



なお、クロスで液だれを拭くよりも、ドロップ・ストップを使って滑らかにサーブした方が楽で清潔なので、使った方が良い。熟成して泡が少なくなっているのならスパークリングワインでも使える。






6. 注ぎ足しについて  


1度のサーブで注ぎ終わらない場合、注ぎ足しをすることになる。
この場合は、パニエを持ち上げて該当者のグラスに注ぎに行くのではなく、一言断りを入れてからグラスをパニエのところに持ってきて、パニエを動かさずにサーブする。
(ここで「こちら注ぎますね」といった断りを入れないと、グラスを下げられたと勘違いしてトラブルになりやすい)






7. デメリットとオプション  


このパニエを使ったサーブの問題にも問題はある。
1つめは液面がほぼ揺れないサーブになるため、ボトル上部・中部・下部でかなり味が違うことが出てきてしまうこと。これはある意味仕方のないことで、また数度に分けて注ぐことで多少のカバーは可能である。
対策としてはデキャンタを使う方法がある。澱以外の部分を一度デキャンタに注ぎ、それからグラスに注ぐことで均質化することが出来る。但し、幾らかエアリングされてしまうため、繊細な熟成ワインでは味が変わる可能性が大きい。この方法を使う場合は、できる限り小さなデキャンタを使うこと。






おまけ  


恐ろしいことに、古いワインを開けるのは、重要なイベントや顧客であることが多く、抜栓の難易度と失敗の許されなさは比例する。
抜栓が難しいワインであればあるほど、抜栓に失敗することが許されないのだ。
そうした時に失敗しない為に、それまでに上手い人のやり方を見て学び、コルクが大いに弱ったボトルの抜栓をして練習して、いつかの日に備えておいた方が良い。


マグナムではだいたい付属している木箱をパニエのように使ってサーブすると良い。
上部と下部でまるで味が違うので、マグナム1本で1人グラス2脚用意し、それぞれ上部・下部を注いでサーブすると大変喜ばれて評価されると思う。



こういうサーブ器具もある。
右側のハンドルを回すとボトルが傾いていき、最低限の上下移動でサーブが出来る。
振動も抑えられて良いが、サイズが大きいのが悩み所(笑
(エルキューイ ワイン デキャンティングマシーン ERC2444SVが現行品?)


自宅等で飲んで、余ってしまった場合・翌日も飲む場合は窒素スプレー+アンチオックスでかなり酸化を防げる。




ちなみに僕のやり方は基本的に藤巻さんから学んだものです。
www.firadis.co.jp

集中する、単焦点。



カメラを買い足した。
SonyのRX100M3をメインに使っていたので、RX1RM2を買った。

サイバーショット DSC-RX1RM2
http://kakaku.com/item/K0000827006/
ワイン会で許容出来る最大サイズのカメラで、最良の性能というのが買った理由。

細かい理由はこの辺;
レストランでの写真撮影が難しい
http://d.hatena.ne.jp/nanoha3/20151229/1451373726


買って2ヶ月経ち、数回のワイン会で撮影をしたが、その性能の素晴らしさを感じると同時に、自分の未熟さを強く感じている。
最初の頃はフルサイズセンサー故の被写界深度の浅さ(ここが参考になった→被写界深度換算F値http://lzx.jp/irisdiaphragm3.html ) と、寄れる距離の長さに(M3は5cmまでよれたが、RM2は20cm)振り回された。
そして、そうした比較的わかりやすい問題が解決できた現在は、単焦点とその被写界深度の浅さが故の、何に集中するかというテーマの解決に頭を悩ませている。



料理が出てきたときに(暖かい内にすぐ食べろという話は尤もだけどそれは一先ず置いておいて)、その文脈やイメージや盛りつけからどこに焦点を当てて、そしてどの程度そこに集中して(絞って)撮影するかが本当に悩ましい。
とはいえ、そうしたRM2の性能のおかげで、今までぼんやりと認識していた問題に直面することができるようになったのはありがたい話だ。


また、人の表情がものすごく良く写るようになったので、そのおかげで今まで気づかなかった表情に気がつけるようになったのは素晴らしい。



何が良い写真か、何に集中すると何が見えるのか、そうしたことをこれからも考えて行きたい。












余談、手ぶれについて。
手ぶれ補正がなく手ぶれしやすい本機であるが、多少の手ぶれであればフォトショのスマートシャープでかなり輪郭を補正することが出来る(印刷ではなく、27インチ以下の画面用なら)。
フルサイズセンサーと4360万画素というスペックで実現できる力業。

ラノベアニメは現代オペラである


昨年オーストリア・ウィーンに旅行に行き、そこで初めてオペラを鑑賞してきた。
鑑賞した演目はガンスリ好きとして当然のようにトスカ。
「歌に生き恋に生き」の台詞がある、有名な恋愛物のオペラだ。
嫉妬、すれ違い、略奪愛、多くの虚偽、殺人、そして投身。
荒れ狂う恋心を描いたこのオペラは1900年に初演され、現代に至るまで116年ものあいだ上演され続け、愛され続けている。




僕はイタリア語もドイツ語も堪能ではないので、事前にAmazonでシナリオを翻訳した本(上演約2時間で118P!)を買いストーリーを暗記してからオペラ座に行った。





オペラ座の荘厳な、しかしお客さんは少しそわそわしているような雰囲気を楽しみつつ、上演がスタートした。
僕は普段ドラマや演劇は殆ど見ないので作品の魅力を十分に理解できていないとは思うのだが、歌手の演技や歌声は素晴らしく、激しく展開の早いストーリーはストーリーを知っていたとしても、とても魅力的なものだった。







オペラを鑑賞していてとても印象的だったのが、拍手のタイミングである。
上演後のカーテンコールはもちろんのこと、劇中でのいくつかの歌や演技の後にも大きな拍手があった。
多くの人が、演技や歌に対して、拍手をしていたのだ。
これは考えれば当たり前のことで、オペラは遙か昔からの作品を上映しているので、観客はストーリーを知っていることを前提として、それ以上のことを経験するために足を運んでいるのだ。




そしてこれはラノベアニメにも共通して考えられることでもある。
我々はMF文庫Jという偉大なレーベルを知っている。
http://bc.mediafactory.jp/bunkoj/special_link/index
主人公かヒロインが転校してきて、主人公が何か特別な力を秘めていて、ヒロインが次々に増え、ハーレムになってチュッチュする素晴らしい作品の数々。
彼らが先人というわけではないが、ISというライトノベルの金字塔として語り継がれている作品を生み出し、その影響で他レーベルも同様の作品を多く出版するようになった。
こうした小説はレーベルだけでなく、異世界トラックに跳ねられて俺TUEEEEするなろう作品など種類を多少変えながら、数多く存在する。





しかし、こうした作品は現在批判にさらされている。
「テンプレラノベアニメ」と纏めて称されて、テンプレであることが悪いことのように誹られている。
これは魔法戦争を全話鑑賞しその上原作も全巻読破したことは別に関係ないけど、僕としてはとても悲しい。
なぜなら、オペラと同様に、ラノベアニメはストーリーが売りではないことが理解されていないからである。




世の中には多くの作品があるが、作品の魅力はそれぞれ違った部分にあり、必ずしもストーリーが新しいことがその作品の評価となる訳ではない。
テンプレラノベにおいて今まで生み出されてきた、ルイズ(ゼロ魔)、シャルロット(IS)、エスト(ひゃん)、ユリエ(やー)、八神姉妹(DAL)、真理亜ちゃん(新妹)、ユイ(トリニティ)、千冬ママ(異能)、紐神様(ダンまち)、五十島(魔法戦争)といった魅力的なキャラクターは、間違いなく無味乾燥なテンプレートから外れた魅力の1つである。
キャラクター以外にも、一部の異常に力の入った作画や音楽などももちろん魅力があり、そして魔法戦争やワルブレ(今のこのスバのこの系統)といったメタ的な魅力もある。




我々ラノベアニメ鑑賞者は、そしてラノベアニメを批評する人々は、ストーリーという唯一の評価指標をもって作品に接するのではなく、より多くの多様な魅力があることを理解して、作品を理解していくべきである。





現在放映中の「最弱無敗の神装機竜《バハムート》」はテンプレラノベとの批判にさらされているが、妹のアイリが最高に可愛く、最新4話では一度も登場しなかった為つらくて思わず1話から見直したほどに最高に最高の作品だ。
そもそもアイリはEDの一枚絵に登場しないわけだが、これはつまりアイリは攻略対象的なヒロインではなく、すでに攻略済みの永遠に一緒の妻妹というわけで、この作品のメインヒロインといっても過言ではない。
もちろん愛らしいチョロインのリーシャ様や、ぱよぱよフィーちゃん、まな板ルシファーさん、そして未登場ながらも絶対にア○○が弱くて恋騎士出身のセリスさん(黄金のフリーダムに搭乗)も可愛い。









結論;
テンプレラノベアニメとは、次々と役者を変えながら上演する現代のオペラである。
オペラと同様に、ストーリーだけでなく、キャラクターや演出や音楽も楽しみましょう☆





なお、前期やっていた落第騎士の英雄譚はテンプレラノベに見せかけたスクライドなので、アニメ・原作(トーナメント終わった!)ともに大いにおすすめです。

サーモンとイカの2色握りを握ってみた!

海鮮丼問題
http://anond.hatelabo.jp/20160104222245
「ちょっと言葉が悪いが、これは下品な食べ物だと思う。たまに回転寿司で違うネタ(例えば私の友人はサーモンとイカの組み合わせが好き)を一緒に食べる。下品じゃねーか! とか半分冗談まじりで話する。」


とあったので、握ってみた。

右から3,4貫目がサーモン&スルメイカの握り。
サーモンを薄切りして、イカを重ねたり、サーモン2重にして間にイカを挟んだり。
サーモンのオイリーな甘みと、イカの歯ごたえと甘みが融合し、新しい甘美味しいネタになっていた。素晴らしい。
今日はスルメイカしか手に入らなかったけど、スミイカ(特に1週間程度寝かしたものとか)と合わせるとよりおいしくなると思う。
http://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%B3%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%AB






もともと、鮨は小さなネタを重ねて握ることがある。
コハダの小さなシンコ(7月)、スミイカの小さな新イカ(8月)。
http://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%B3%E3%83%8E%E3%82%B7%E3%83%AD
http://www.zukan-bouz.com/syu/%E3%82%B3%E3%82%A6%E3%82%A4%E3%82%AB
特にシンコは5枚づけすることがあり、握りが美しい。
画像: http://bandoftokyo.com/blog-entry-1761.html
余談だが、この2種類の走りのネタは恐ろしく高く、1貫2000〜4000円程度することがある。
コースの流れで出てくる分にはあまり気にならないが(お店が利益を取らないこともある)、うっかりランチコース(1000円)食べた後に季節だからと注文すると、会計が5000円になって会計時に揉めるケースもある。
シンコ、新イカを注文するときはそれとなく値段を聞くか、会計が跳ね上がることを理解しておいたほうが良い。






今回のような違うネタを重ねて握ることは始めてだったが、面白いので今後とも可能性を追求していきたい。
巻物で色々なネタを含めるのはあるが、握りで重ねるのは聞いたことがなかった。
増田の友人は素晴らしいセンスをしていると思う。