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ワインとかITとかとか。

ニュースチェキ

今週の資産運用ビッグトピックはこの2つ。

英マンの旗艦ファンド:10月の運用成績プラス9.6%−5年で最高
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=a8fqWTXL5LLo&refer=jp_home

少し前から勧めているトレンドフォロー型ヘッジファンド
日本からの購入は為替リスクをとる必要があるのが残念だけど、相変わらず優秀な成績をたたき出している。
年初来では+14%。ドルが-10%なので、円ベースだと+4%程度のパフォーマンスなの。
為替ヘッジを自分でする(円ドル売り)なら、スワップで3,4%のコストがかかるだけなので、+10%程度のパフォーマンスには出来るのだが。

ブラックスワン理論で運用するヘッジファンド、10月はプットオプションで高リターン
http://www.hf-klug.jp/hfnews/hfcomp/hfcomp003448.html
>>ベストセラー作家、ナシーム・ニコラス・タレブ氏の投資理論を実践しているヘッジファンドが、10月だけでプラス65-115%と驚異的なリターンを上げ、一人勝ち状態となっている。【3日 ウォールストリート・ジャーナル】
 このヘッジファンドはユニバーサ(Universa Investments)で、空前の大ヒット作となった『ブラックスワン』の著者、ナシーム・ニコラス・タレブ(Nassim Nicholas Taleb)氏の投資理論を実践していることで知られる。運用しているファンドは「Black Swan Protection Protocol」という名称。
 タレブ氏は、CBOT(シカゴ商品取引所)のオプション・トレーダーの出身で、その後、ニューヨーク大学の数理ファイナンスの教授に転身。昨年5月に『ブラックスワン』を出版している。
 ブラックスワンは、従来、すべての「スワン」が白色と信じられていたが、のちにオーストラリアに黒鳥が生息していることが分かったことを金融市場の世界にたとえたもので、タレブ氏は、一般に投資家は相場が堅調なときにはダウンサイド・リスク(ブラックスワン)を考えないと指摘する。
 タレブ氏は、昨年初め、この理論に従って資産を運用するユニバーサの創立に参加している。ユニバーサの運用方法は、株式市場が順調なときに先物市場で特定銘柄、あるいは、株価指数プットオプションを安価な値段で買うというシンプルなものだ。
 このブラックスワン理論は、株価が上昇しているときは、だれもプットオプションには目を向けないことに着目するものだ。ただ、プットオプションは、最初はアウト・オブ・ザ・マネーなので、小幅な損失が発生する。
 しかし、いざ10月のように株価が暴落すると、投資家はリスクヘッジのため、プットオプションに殺到するため、オプション価格が急騰。ユニバーサはそのオプションを売って利益を上げるという仕組みだ。
 このファンドが購入するプットオプションは、行使価格が原資産の市場価格から大きく離れているため(ファー・アウト・オブ・ザ・マネー)、株価が1ヶ月で20%以上急落すると大きな利益が上がる。
 S&P500指数は9月下旬の1,200ポイントから10月10日に850ポイントにまで約30%急落したときは、同指数のプットオプションは1契約当たり0.9ドルから約67倍の60ドルにまで急騰。このとき、ユニバーサはプットオプションの大半を50ドル台で売り抜けている。
 また、ユニバーサは、7月下旬に世界保険最大手AIG(American International Group)の株価が25ドルを割り込めば利益が上がるプットオプションを、1契約あたり1.29ドルで取得。その後、予想通り、9月にAIGは経営危機に陥りオプション価格が急騰したため、ユニバーサは購入時の約16倍の約21ドルで売りさばいている。
 タレブ氏はかつて自身が運用していたヘッジファンドのエンプリカ・キャピタル(Empirica Capital)にて同じような戦略を取っていた。しかし、そのファンドを運用していた時期は相場のボラティリティが低く、リターンの不振が数年間続いたため、2004年に閉鎖されている。
 今後、金融市場の混乱が沈静化するときがブラックスワン理論にとって正念場を迎えるときと言えそうだ。

「まぐれ」「Black Swan」のタレブのファンド。
ロングポジションをヘッジするのに最適。
ま、IVが低迷する相場に弱いので、そこをどうにかする必要があるけど。
個別株IVとVIXのアーブとかで、なんとかならないかな。



で、あとは普通のチェキニュース
NY外為(31日):円とドルが対ユーロで上昇-月間で過去最大の上げ(2)
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003007&sid=aDdROmIwQVZY&refer=jp_economies
>>1カ月物ドル・円オプションのインプライドボラティリティ(IV、予想変動率)は31.63%と、前日の31.16%から上昇した。24日にはブルームバーグが1995年12月に統計を取り始めて以来で最高水準となる 41.79%を付けた。

通貨のIVが41.79とか、まじでホラー

ウォール街の悪しき輸出品「簿外資産」−グリーンスパン氏は眠っていた
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003001&sid=aDMq72ZIs3Yk&refer=commentary
>>米銀シティグループは6月30日時点で1兆1800億ドルの簿外資産があったことを明らかにしている。このうち8283億ドルは適格特別目的会社(QSPE)と呼ばれる簿外会社が保有していた。QSPEの要件は設立者の金融機関が支配権を持たないこと。金融機関はまた、ストラクチャード・インベストメント・ビークル(SIV)と呼ばれる簿外組織も設立した。SIVはQSPEが発行する住宅ローン担保証券やそれを基に組成された債務担保証券(CDO)を購入していた。

まだまだ地雷は埋まってる…CDSはどれだけオフバランスされてるのかしらん。


排出量取引の価格急落 欧州、4カ月で34%
http://www.nikkei.co.jp/news/keizai/20081102AT3S0100Q01112008.html
>>ロンドンの欧州気候取引所(ECX)では10月31日、2008年12月受け渡し期限の京都クレジット価格は15.05ユーロ。7月7日につけた最高値の22.94ユーロから34%低い。

ベータ値が高いなぁ。
普通のインデックスとのアービトラージには使えそうだけど(排出権買い、インデックス売り)、この特徴だとやや微妙かも?


ヘッジファンドの失速、証券取引所にも悪影響もたらす懸念―共存共栄関係の危機
http://www.hf-klug.jp/hfnews/hfinfo/hfinfo003417.html
>>ヘッジファンドは現物市場の出来高の15-20%、先物市場の25%を占めるだけに、ヘッジファンドの盛衰は、取引所にとても大きな影響を与える。

レバレッジ流動性低下→流動性プレミア高騰→損切り拡大の連鎖。
先物市場はまだ現物に比べて流動性が高いから、そちらに待避。空売り規制もないし。
で、日本とか言う国の某政党は先物市場を閉じろとか寝言を言っているわけで…


ドイツ政府:500億ユーロの景気対策を決定-2年間で経済力強化目指す
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=a1zb78oNVEVs&refer=jp_home
>>景気対策には住宅改修への税制上の優遇措置や、中小企業向け融資の拡充も盛り込まれている。

波及効果の高そうな部分への対策で、少なくとも日本のばらまきよりはよさげ。
しかし、対策規模がでかいなぁ。


英マン・グループの4−9月:25%減益−相場乱高下の影響で資産減少
http://www.bloomberg.com/apps/news?pid=90003009&sid=aBxmKcHpQUfU&refer=jp_home

ファンドの不調と言うよりは、リスク資産からの待避の影響を受けての減少。


UPDATE1: 米GMの第3四半期は予想超える赤字、資金不足の可能性も
http://jp.reuters.com/article/domesticFunds/idJPnJT831227120081107
>> 手元資金が69億ドル減少したことを明らかにし、新規の資金調達など抜本的な措置を取らなければ、2009年上半期までに事業継続に必要な資金が不足するとの見通しを示した。

ちょw開き直ったwwwwwwwww

S&Pが米GMを1ノッチ格下げ、ムーディーズはフォードを格下げ
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnJT831237720081108
>>「Bマイナス」から「CCCプラス」へ1ノッチ引き下げ

とうとうジャンク債の最下層へ…