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ワインとかITとかとか。

2012年 小説(ほぼラノベ)おすすめ3冊+3シリーズ

3行で; ※ニャル子ネタ
・仕事の関係もあって180-220冊くらい読んだ。ラノベが9割。1ヶ月で50冊読んだ事も。
・結果的にラノベの主流を占めるジャンルに対して食傷気味に。でも息抜きにラノベ読むのは楽しい
・ラ、ラノベランキングがブクマ得てるからってこの記事書いたわけじゃないんだからね!
・プロット・テーマ重視






特に良かった3作  


・「2」野崎まど

圧倒的に今年最高の一冊。
この作品を楽しむためには今までのMW文庫の野崎まど作品を全て読んでいる必要があるが、是非全て読んで欲しい。
説明するとネタバレにしかならないので説明はしないが、プロットの素晴らしさがずば抜けていた。Ever17を思い出させる。
ゲーム的な個別ルート攻略後のトゥルールート的な。
まずは1作目・アムリタから読んで欲しい。アムリタも実にユニークで面白い(会話はやや残念だが)。



・「光圀伝」冲方丁

大河モノを初めて読んだというのもあるだろうが、素晴らしい一作。
人の性格の成長・気持の変遷が人生丸ごと書かれているのは面白い。
ライトに楽しめる天地明察と違い、冲方さんの勉強結果が凝縮されすぎて重くなっていて、取っつきづらい・人を選ぶのは難点。
が、冲方さんって元々そういう作品なので、むしろ天地明察のライトなバランス感はテーマのおかげだったと思う。
なお、極めて幸運なことにお会いできたので、テスタメント・シュピーゲルにサインをいただいてきた。
全てのシュピーゲル新刊全裸待機ファンに画像を捧げたい。一緒に待ちましょう。



・「ノーゲーム・ノーライフ」榎宮 祐

ちょっと悩んでの選出。
次にヒットするラノベは多分こういう作品になるんだろうな、と大いに感じさせられた。
このラノのランキングの中では六花の勇者は多分ラノベ中毒者の中でのみ評価されるが、この作品は恐らく一般受けする。
流行の異世界&ひきこもり&俺TUEE設定と、策略の楽しさ、派手な演出が想像出来るバトル、魅力的な妹。
コードギアスデスノートを上手くラノベにしたらこんな感じ。
今年アニメ化の異世界から問題児〜と比べても上手く設定・説明を簡略化できている。






お勧めシリーズ3作  


・「さくら荘のペットな彼女」全10巻予定(現在8巻) 鴨志田一

青春、才能と凡人、寮生活。
テーマはどれもありふれたものながら、キャラクター描写とストーリー展開が実に素晴らしい。
俺TUEEが幅をきかせるラノベ市場の中で、主人公達が正しく敗北していくのも魅力。
あとキャリアとか就職とか進学に悩んでるときに読むとダメージ高くて楽しいよ!
アニメは思い出したくもない残念な事件が起こり、また2クールで完結させるためか省略が大いに目立つのでシナリオの魅力は半減してる。
ましろんやななみんが可愛いと思ったら是非原作を読んで欲しい。
ちなみに放送開始前にBD全巻予約済みです。


・「サクラダリセット」全7巻+番外1巻 河野裕 

全巻全てのプロットを緻密に構成した後に、執筆されたイメージ。
静かな雰囲気、微かな退廃さ、能力を使った会話・トリック・伏線。
全てが美しくまとまって完成されているシリーズ。


・「神様のいない日曜日」7巻〜 入江君人

アニメ化するだろうけどしてほしくないなー、と思っていたらアニメ化が決定した作品。アニメ化向いてないんだけどなー
Fate/ stay nightとテーマは非常に似ていて、功利主義・理想論・死生観が主なテーマ。
4-6巻がやや迷走感があるが、次の巻の展開がいつも楽しみなシリーズ。