World Digger

ワインとかITとかとか。

現実的には人を雇わないとダメなので、もっとマネジメントを考えようよ

これって結局ブラック会社とある意味思考方向同じだなーと思うわけですよ。


結論を3行で;
・人数を増やさずに拡大出来る仕事は殆ど存在しない
・マネジメント・組織を回す仕組み自体を考えることが重要
・お互い大人として契約を
・ネタ絡ませられなかった・・・悔しい・・・ビクンビクン




まずは、幾つかツッコミを。



今の日本のベンチャー企業は、気軽に人を雇い過ぎる。特に、新卒を採用することには、もっと慎重になるべきだ
これは賛成。特に軌道に乗り始めたときがヤバイ。



また、日本では転職の際に職歴が重視されることを考えると、これから自分の会社で働いた場合に、その人の後の人生にどのような影響を与えるかも考慮する必要がある。
余計なお世話。
これは採用に応募してくる人が考えることであって、経営者側が考える責任を持つことではない。
現在の求人と求職の需給が大きくずれている現状でも、選択の責任は応募側にある。
(法律を守って)契約に基づいた業務を請け負ってもらい、それに応じた給料を支払うのが雇用側の責任で、その業務が自分の人生にどんな影響を与えるかを考えるのは、その人の責任。
子供を雇うんじゃないんだからさー 大人扱いして大人同士として対応しないとお互い成長しないよ。



そもそも、あなたがやろうとしている事業が人をどんどん増やして行かなければスケールしないような事業だったとしたら、それは事業内容自体を考えなおしたほうがよいのかもしれない。
程度にもよるが、事業と人の人数はある程度以上に比例するのが普通。
IT系と金融系のごく一部しか人数を(極限まで)押さえたまま成長させることは出来ないし、そうした会社も外部のサービスを使っているから人数を抑えられている。
従業員数13人で10億ドルで買収されたInstagramはセールスフォースやAmazonEC2使ってるけど、Instagramが使ってる分のAmazonEC2の構築をしている人(物理的に鯖を組み立てたり管理してる人とか)の人数ってそれなりにいるでしょ。
それをAmazonが雇用して、サービスとしてInstagramに提供してるだけで。
人を増やしてスケールした事業と連携したおかげで、人を増やさなくてもスケール出来る企業が存在出来ているのが現状で。
人を増やすこと自体を否定すると、遠回しにどの事業も存在出来なくなるわけですよ。
究極に知識集約的なヘッジファンド等金融業も、押下する0の数を増やせば取引金額増やせるけどさ、顧客対応とか取引部分以外にそれなりに人数は必要なわけで。
コンビニの本部とフランチャイズってのも、本部は上手く人数押さえて成長できると思うけど(いや実際は知らんが)、コンビニ店長のblog見てる限りそれって(本部から見ると)労働集約的なところをフランチャイズ側に押しつけてるだけだよね。
あとAppleとか。foxconnの工場の労使問題はAppleの問題じゃないんだけど、その全体を肯定するかどうかって問題はあるわけですよ。
つまるところ、なんかマクロの社会的責任の視点・べき論と、ミクロの会社経営との視点でコンフリクトが起こってるわけですね。
取引先がどんなブラックでも、俺の会社が良ければそれで良いってのは、法的には何の問題もないがリスクでかいしねー



強力な経営基盤ができるまでは、しばらくは手を出さないほうが得策だ。
というわけで、適当に採用しないことももちろんだけど、この強力な経営基盤とは何ぞやというのが重要という話です。






で、本題のブラック会社と思考方向同じだなーと感じたのは、ブラックもこの脱社畜の人も結局上手くマネジメントするということを避けているところ。
ブラックはマネジメントを諦めて、労働時間や責任を全て社畜に投げつけることで会社を回し。
社畜の人はマネジメントを諦めて、人を雇わない事業という見た目の幻想を追うことで会社を回すのが良いとしている(現実的ではない)。


それじゃー、お前はどうやって会社回すのが良いんだよって事になるけど、具体的なケースでない以上、抽象的な回答になっちゃうのは勘弁。
マネジメントなり、仕組みなりをきちんと考えて/整備して、経営と業務と責任のバランスを維持出来る形で採用/運営するしかないんじゃないでしょうか。
雇用者数が少なくても良い仕組みを考える、能力ある人を雇う/転職されないよう適切な給与を雇う、労働集約的な部分は上手くルールを決めて欠員が出てもすぐに補充出来るように組織・採用の設計をしておく、などなど。
よくある具体的な話をすると、某ゲーム会社様ではPCが壊れたときに修理に出すわけだけど、その修理申請プロセスでCクラス含めた10個も判子が必要で、PCが手元にない修理中は当然仕事できなくて、膨大な人的リソースを無駄遣いしまくってるわけですよ。
こうしたプロセスを減らすなり整理するなりして、本来あるべき業務に集中したり、業務効率の効率を高めたりすることが重要なわけですが、以外とこうした「こういう業務はこういう方法にすると改善する」とかそうした仕組みを考える必要があることを理解してる人は少ないんですよね。
(このPCの場合は、それなりに人数のいる企業なので、社内IT部門にPCサービス担当つくって、スペアPC在庫しといてX時間以内に修理or交換・データ移行するルールが良いかと。担当が修理の可否を判断するので承認は不要)
確認するには、経営者/マネージャーに、いつも何考えてる?と思考シェア聞いたときに何を答えるかがキモ。


あー、あとは小さな話では、仕事を断るとか。
リソースが3人しかない会社が6人分の仕事請け負って2倍働かせるとか、まあ経営としては続かないわけで。
ある種の甘えで、思考の必要性を代替してるというか。






ん、そろそろ結論書いた方が良いな。gdgdだし。
・そもそも人数を増やさずに拡大出来る仕事は殆ど存在しないし、結局どこかの誰かに押しつけてるだけ。成長するなら人を採用することはほぼ不可避なので、採用を避けることを考えた後に、
・マネジメント・組織を回す仕組みを考えて採用することが重要で。その上で、人を採用して契約
するわけだけど、
・お互い大人として契約して、甘やかしたり甘えたりと、思考放棄するのはやめよーぜ、と。


まあ、ここ数年ずっとマネジメントの事考えてるからそのバイアスで、マネジメント重要と言ってしまっていることは否定しない。