World Digger

ワインとかITとかとか。

東京toパリ・ファーストクラスで雲上ひきこもり

マイルが溜まったで、久しぶりにファーストクラスで旅行してきた。
フランス、シャンパ―ニュ・ブルゴーニュ・パリのワインと食を巡って10日ほど。
フライトはHND to CDGで約12時間。
航空会社はいつも通りJAL、機材は777-300ER。






10時過ぎのフライトなので、少し早めに羽田に到着。
そのままファーストクラスラウンジに移動して、朝食後の朝食。

泡はエドシック・モノポール シルバー・トップ。すっきりした味わい。
ラウンジの奥の方にローラン・ペリエ ブリュットがあったが、エドシック・モノポールのほうが美味しかった。

あまり食べたいものがなかったのでカレーやフルーツをつまみながら、あとはボウモア18yとかを軽く飲む。
自分で注げるので、15mlとか少ししか飲まなくていいところが嬉しい。






搭乗の時間になったのでさっさと搭乗。

人がいないうちに写真を撮りたいし、のんびりしたい。

アテンダントさんにご挨拶いただいて、ウェルカムでシャンパーニュ(ドゥラモット)かオレンジジュースか聞かれる。
酔い抑えと水分補給のために、両方を希望。
偶然だけど、最近ドゥラモット・サロンを良く飲むなー
ドゥラモットは価格を考えると極めて優秀。






コート脱いだりスリッパに変えたりラップトップ設置したりと巣作りしたあとは、離陸に備えてPCとiPhoneをフライトモードにした後にカメラのマニュアル撮影設定をいじる。
マニュアルフォーカスで焦点距離∞、f/4.5、SS1/640とかに設定、いざ離陸。








離陸して少しして、一番楽しみなご飯の時間。

早速ワインリストをめくって、大越さんのドヤ顔で爆笑w
サロン2006(国内一般販売前)、シャルルエドシック・ブランデミレネール1995、ゲオルグブロイヤー・テラモントーサRi2014、クスダ・マーティンボロSyr2014、伯楽星純米大吟醸桜、磯自慢純米大吟醸中取りアメジスト、あとグラハムトウニーポート30yとめぼしいものをチェック。
これのメニューが飲み放なのだから素晴らしい(笑
何を飲むかは何を食べるかによるので、料理をチェック。






ファーストクラスの料理は和食と洋食のコース、そしてアラカルトが用意されている。

今回のコースは和食は龍吟、洋食はSUGARABOとどちらも最近行ったことのあるお店が監修。
これらのメニューの中から、好きなように好きなものを好きなだけ食べることができる。
注文したのは4つ。
・洋食コース・アペタイザーからキャビア・卵黄のクリームとサクサクの最中
・和食コース一式
・洋食コースから大納言フィナンシェS
・アラカルトからジャンポールエヴァンのフルール(JALオリジナル)






料理が決まったので、次はワイン。
和食に合わせるとなると、その味の多様さを考えて比較的色々準備しておく必要がある。
シャンパーニュは2種類、ミレネールはシャンパングラスじゃなくて通常グラスに後で変更した。
白はゲオルグブロイヤーのリースリングを、あと緊急回避用に磯自慢をワイングラスで。






これで準備が整ったので、いざ食事スタート。
この日はファーストクラスは2/8しか埋まってなくて、もう1人の人はとっくに食事をスタートしていたけど気にしない!!!!!







最初はキャビア。当然酸の強いサロンがよく合う。
06サロンは02,04よりかすかに果実が強くて酸はそのまましっかりなので、従来より若い時の魅力がある印象。とはいえ30年くらい熟成させないと本領発揮しないので、最近82を買いました。
ミレネール95はサロンほど酸が強くないが、それでもしっかりとした酸、強めのミネラル、厚みのある果実・甘み系と分厚い味わい。香りは綿あめの香りやトロピカル。なのでキャビアとは相性が悪い。
キャビアと一緒に出された卵黄のクリームやサクサク最中はキャビアと一緒に食べるとキャビアの良さを損なうのでコンディメントとしては失格。SUGARABOはペルシュウへの加熱といい、こういう良い食材を無駄にすることが多いので好きじゃない。

次に和食の小皿5皿。


煮蛤蕗味噌和え、厚焼き玉子、蛸柔らか煮、煮穴子の桜鮨、蛍烏賊
とりあえず味わいの薄いものからと、蛍烏賊を食べ、生臭シャンパンってどのくらい酷いのかな?と好奇心が沸いたのでサロンを一口。
こ、これは・・・・・・嘔吐時の酸味が完全再現されている・・・・・・・・・
緊急回避用の磯自慢を飲んで回復。日本酒偉い。頼んでおいてよかった。
といっても。磯自慢も大吟醸らしいパイナップルやメロンのかなり熟した香りが遠くから漂う雰囲気で、美味しいけど和食に合わせる食中酒としては少し悩ましい。
気を取り直して食べ進める。
穴子にはシトラスと柔らかさを介してミレネールがよく合う。
煮蛤はサロンと会うかと期待したが、サロンが若過ぎて負ける。
蛸は磯自慢。





次の料理はお椀。

桜舞う筍真蒸のお椀、煮鮑を添えた贅沢仕立て。
出汁には清楚な味わいで美しいゲオルグブロイヤーRiが素晴らしいマリアージュ
鮑には磯自慢。
筍がほどよく真蒸の卵をまとっている状態だと、ミネレールが素晴らしく会う。
桜の切片にはサロンが苦みを介してよく合う。
要素の数が多く、個々の要素が強く主張するため、マリアージュが難しい。





次、海鮮。

車海老とタイラ貝 若竹仕立て
燻したジャガイモの冷製雲丹茶わん蒸し・キャビアと共に。
雲丹ジャガはミネレールとよく合うが、ここにキャビアを入れるとバランスが崩れる。
磯自慢を飲みきったので注文した伯楽星を合わせると、ジャガイモの味わいが完全に表に出て焼酎を飲んでいるような味わいになり面白い。
若竹・ポン酢ジュレ・車海老のセットは当然サロンがマッチ。
ここにミネレールを合わせると、木の芽のニュアンスが浮き上がってくる形になるが、適合はサロンに劣る。
底に引かれたワカメにはサロンが合うが、合うだけでワカメの要素をすべて放逐してなんだこれ(笑





次、台の物・飯物・留め椀が一気に来る。

牛ほほ肉の肉じゃが、あんまりおいしくない。泡・白とは当然合わないので森伊蔵を追加で頼んで合わせてみたけど、これも今一つ。
白ご飯+ちりめん山椒。
お空の上で白い雲と白い大地(※ロシア上空)を眺めながら食べる炊き立ての白いご飯は美味しい。
ちりめん山椒はサロンとよいマリアージュで面白い。
豆腐と玉ねぎと青じその味噌汁。青じその入ったお味噌汁は初めて。
驚くことに、ミネレールがかなり良く合い、そしてそれ以上にゲオルグブロイヤーのリースリングが素晴らしいマリアージュ
赤味噌でもちゃんと合うのが驚き。
アスパラの漬物とは、ちょっと頼んだNZのSBが良くマリアージュ。これは順当。






食後の甘味がっつりと。

練乳の氷菓ライチヨーグルトソースイチゴ添えには、ミネレールがよく合う。冬の甘みと春を感じる爽快なマリアージュ。ライチ単品にはポートワイン30yが最高に最高。
龍吟名物ピスタチオ仕立ての松風はカリカリして美味しい。合うワインはないと想定したので合わせてない(ダグノーのSBがほしいところ)。
六本木プリンにはそりゃとうぜんだけどポートワイン30yがめちゃくちゃ合って優勝。
SUGARABOのフィナンシェSにはミネレールが良いマリアージュ


ジャンポールエヴァンのチョコはちょっと大きなサイズで、しかしやわらかな甘やかさなのですんなり食べられて。
ほうじ茶とマリアージュフレールの紅茶とで食後の寛ぎタイムに。







結局ワインは5種、日本酒2種、ポート1種、焼酎1種をいただく。
これが飲み放の醍醐味。






さて、JALは4,5年前から機上でもネットができるサービスを提供していて、ファーストクラスだとその無料クーポンがついてくるので折角なのでネット接続。

通常だと24hで18.8USD、接続はT-Mobileの衛星経由。
接続したらとりあえずBNR スピードテストを実施。
57.36Kbps (6.92KB/sec)とまあ、こんなもんかなという感じ。
twitterのTLを見る分には画像が多すぎなければそんなに問題なく、メールの1MB程度の添付ファイルも時間はかかるものの遮るものがないせいか(笑)、想定時間でダウンロードされる。
iPhone7で撮影した写真のtwitterへのアップも、時間が1分ほどかかるだけで問題ない。
電波が弱くて同じ速度のWiMAXより快適!






よく食べて良く飲んでtwitterクソリプして良い気分になり、おねむになってきたので、おねむ体制に。


ベッドをフルフラットにして、歯磨きをしている間にアテンダントさんにお願いしてマットレスを引いてもらい、掛け布団に羽毛布団様をお借りする。
朝食の注文だけ簡単にして、おやすみなさいー





・・・

起床。

今回の旅行で学んだこととしては「日本人の朝食のスタートはお椀とサロン」ということがある。
アラカルトから桜のお吸い物を、飲み物はサロンとルミネール。
桜のお吸い物には当然ながらサロンがよく合う。
お椀んでほっと優しい味わいを、サロンで美しい酸味を補給してひとごこちついたので、次の料理に。









アラカルトからホワイトアスパラガスのスープを、洋食セットからフロマージュのロワイヤルだけを注文。
どちらもルミネールが良いマリアージュ





これで終わりにしようかと思ったけど、思ったよりお腹がすいていたので追加注文を。

フルーツ盛り合わせと、トマトとバジルのともだち丼(SUGARABO監修)。
友達丼は見た目通りの味わいで美味しい。SUGARABO、こういうのは得意なんだな・・・
しかし奥に想定していない牛しぐれが入っていたので慌ててクスダ・マーティンボロSyr2014を注文、良きマリアージュ


それにしても、レストランではペアリングワインが普通になっているのだから、ファーストクラスの料理もそれぞれの料理に合わせたワインの提案をすればいいのに。










そうこうしているうちに、だんだんシャルルドゴールが近づいてきて、無事着陸。

ここからシャンパーニュ・ランスに直通の電車を待つために3時間ほど空港で待機。
りゅうおうのおしごと5巻をiPadで読みながらのんびり。きゃにー☆

数時間程度のロスなら、いろいろ危険なパリ市内で重いキャリーバッグ運びながら乗り換えしたくないんだよねー

ファーストクラスに乗るのは7年ぶりだが、7年前と比べると自分にワインの知識と経験が蓄積されているので、その時よりもフライトを楽しめたのが良かった。
http://d.hatena.ne.jp/nanoha3/20100802/1280708071