微妙な調査だったので、一応データ分析する人&ワイン好きとしてなんとなくコメント。
ワイン好き200人が選んだ“一番おいしかったワイン”ブランドランキング――1位は「オーパスワン」
http://wine-bzr.com/article/article/report/7772/
<調査方法の問題>
・200人が回答、2件以上の回答を集めた9品が23票(11.5%)。
・回答が無数にあるサンプルについて、「好きなアイテム」を回答させても回答は幅広く分散するため、調査の意味は弱い。
・結果的に多くの人が知る(価格や機会の影響で)アイテムが集まりやすくなる。
→一般人に好きな漫画を聞いたらワンピースが1位になるというのと同じ。
・もし質問方法を変えるのであれば、
a. 3〜10程度の要素に絞って質問するか(好きなワインは泡/赤/白/甘、好きな生産地域とその色など)
b. もっとユーザーを絞って特定の10銘柄を飲んだことがある/ない+5段階評価などで評価
c. 母数を1000程度にして、上記質問などである程度範囲を狭め、それから銘柄/生産者の質問をするのが良いのでは。
→そういえば某社が某市場の調査をしたときは、1万人に調査、好きなものを3つ列挙という方法でした。知名度/売上とずれてたので、そこから別のデータがっちゃんこさせて分析したのが結構面白かった。
<調査結果から見える傾向>
・数字の見える範囲、記述されてないものの範囲で考察。
・高級ワインが13/23票、低価格ワインが10票。
→中価格帯のワインは嗜好が分散している可能性が高い。
→低価格ワインを挙げたユーザーは、それ以外のワインを飲んでいない可能性もあるのでは(それ以外を飲んだけど美味しくなかったので戻ってきたなど)。
→普段は低価格帯ワインを楽しむユーザーが、中価格帯ワインに手を出したが、その結果が大きくばらけている可能性。
→モンテス・コノスルがない・・・あっ(察し というよりは、スーパーに売ってないワインでないと票が集まらない、かな。
・高価格帯はブルゴーニュが5票、5大シャトーが4票、オーパスが4票。個人的にはどれも味わいが分かりやすい銘柄が挙げられている印象。
→ブルゴーニュの生産者名に誰も興味が無い(or集計の都合?)
→5大シャトー・オーパスは知名度・置いてありやすさ・ブランドとしての利用で、飲む機会があるのでは。突然熟成したマルキ・ダンジェルヴィーユをお勧めする店は一般的ではない(笑)。
・VTはあまり興味を持たれていない(or集計の都合)
・コメントについて、低価格帯は意外と低アルコール/すっきりした/酸味のあるものものが好まれている印象。
・高価格帯は香り、深みが好まれている印象。
<余談>
・ワイン業界に統計の分かる人少なそう
・某MWの論文もゲフンゲフン
<今回のオチ>
オーストリアワインはいいぞ!!!!!!!!!!!!!!!!!