2014年ワイン総括
あけましておめでとうございます
2014年はワインの記事を見ていただいてありがとうございます。
この記事は年の瀬にあげようと思っていたのですが、様々なタスク(ミルキィや憑物語)が重なったため2015年度の日記となりました。
振り返ると、2014年は最高のワインに溺れ、ワインエキスパートに挑戦した年でした。
友人から誘われたワイン会に毎月参加しているのですが、そこで出てくるワインはブルゴーニュ古酒の最高レベルのものが中心でした。
以前はこうしたワインを飲む機会は年数回程度だったのですが、今は毎月飲むようになり満たされ、ワインに対する考え方に変化を及ぼしました。
そこから色々と行動を始めたのですが、またそれは別途。
ワインエキスパートは試験を舐めてかかり、2週間ほどしか勉強せずにいったら今年は難易度がぐっと上がり一歩手が届きませんでした。
勉強の中でいくらかの再発見があった物の、基本的にはワインの情報を知る勉強であり、ワインの美味しさからは乖離している印象です。
とはいえ、政治・地理・歴史・生物・語学の複合的な内容なので、それなりに面白いですし、ワインを知っていく手がかりとしてある程度は有効ですが。
試験は今年リベンジします。
各セクションの総括に入ります。
リストは美味しかった順に並んでいます。
ベストスパークリングもといシャンパーニュ
熟成シャンパーニュの難しさを認識した年でした。
ピノとシャルドネが適度なバランスを持つことで、輪郭が保たれた完全性を感じる熟成をすること。
ブランドノワールの熟成は思ったよりも果実味が強くなるので、酸っぱさと熟成感の移行期間の見極めが重要なこと。
レゼルヴ・フォーイングランドは66年ときわめて古いシャンパーニュですが芯のあるミネラルが残っており、完熟したミカンやクリームがマーブルカラーのように混じり合った果実味を支えてました。
88ボランジェは完熟した梅酒のようなテイストになっており、ブルゴーニュ古酒以外で梅を感じたのは初めてでした。むにゅっとした印象。
90パルムドールは何本か飲んだのですが、この一本はピノの力強さがやや全面に出た好みのスタイルでした。
1966 エイドシック・ドライモノポール /レゼルヴ・フォーイングランド(シャンパーニュ)
1988 ボランジェ / ロゼ(シャンパーニュ)
1990 ニコラ・フィアット /キュヴェ・パルムドール(シャンパーニュ)
NV ル・ノーブル / レ・ザヴァンチュール(シャンパーニュ)
ベスト赤ワイン
やはり多くがブルゴーニュです。
ドーヴネの97マジシャンは今年飲んだワインの中で最も素晴らしいワインでした。
滑らかで吸い込まれるような透明度、果実の輝き、生き生きとした生命。19歳のバレリーナを連想しました。
というかこのリストのワインはどれもすさまじく美味しかったです。
DRC91コンティについては、永続性を感じて素晴らしかったのですが熟成が落ちはじめた印象があり、ロマネコンティに私が求める基準はクリアしていませんでした。
昨年の08は素晴らしかったので、果実が良く実った年を選んだ方が良さそうです。
ティボー10クロヴィジョは若いワインにもかかわらず概念を感じるレベルになっていました。年が良かったのかボトル差なのかは解らないですが、最高でした。
1997 ドメーヌ・ドーヴネ / マジ・シャンベルタン(ブルゴーニュ)
1999 アラン・ユドロ・ノエラ / リシュブール(ブルゴーニュ)
1999 フランソワ・ラマルシュ / ラ・グラン・リュ(ブルゴーニュ)
1982 ルイ・トラペ / シャンベルタン(ブルゴーニュ)
1986 ジョルジュ・ルーミエ / ミュジニー(ブルゴーニュ)
1995 DRC / リッシュブール(ブルゴーニュ)
1991 DRC / ロマネ・コンティ(ブルゴーニュ)
2010 ティボー・リジェベレール / クロ・ヴィジョ(ブルゴーニュ)
1981 ヴェガ・シシリア / ウニコ(スペイン・リオハ)
2001 シャトーラヤス / シャトーヌフ・デュ・パプ(ローヌ)
1940 シャトー・ラトゥール
1978 モメサン / クロ・ヴィジョ(ブルゴーニュ)
1989 シャプティエ / エルミタージュ(ローヌ)
1993 ハーランエステート(カリフォルニア)
1996 ルネ アンジェル / クロ・ヴィジョ(ブルゴーニュ)
1981 シャトー・マルゴー(ボルドー)
1961 シャトーマルゴー(ボルドー)
1976 ドメーヌ・フーリエ / シャンポール・ミュジニー(ブルゴーニュ)
1986 シャトー・ローザンセグラ(ボルドー)
若い赤ワイン
特筆すべき2本を。
2009 アキロン(スペイン)
2009 城戸ワイナリー / プロジェクトK(日本・長野塩尻)
アキロンはグルナッシュ100%ですがSQNファイブシューターシラーと同様に極めてしなやかな美しさを持つ、グルナッシュを超えた味わいの一本でした。
今後料理やシーンに合わせて再度購入すると思います。
プロジェクトKは長野塩尻のワインで、ボルドーブレンド。価格は1万円程度で生産本数が少ないので抽選販売をしてますが、これがびっくりするほど美味しいです。
比較をするとボルドーの5大シャトーのセカンドワインかそれをやや上回る部分があるレベルで、日本のワインの可能性を感じられました。
ベスト白ワイン
白ワインもトップはドーヴネです。
98レナルヴォーは極めて肉感的で張り詰めた酸と果実があり、陶酔するバランスでした。
07プラガーは相変わらずの極上の酸。このときは剣先イカの握りを塩スダチで合わせ、至福でした。
クロジョリエットはフランスの南西、ジュランソンの一本。白トリュフ大爆発という凄まじいスタイルです。
1998 ドメーヌ・ドーヴネ / ムルソー・レ・ナルヴォー(ブルゴーニュ)
2007 プラガー / リースリング ヴァックストゥム ボーデンシュタイン スマラクト(オーストリア)
1989 クロ ジョリエット(フランス ジュランソン)
ベストデザートワイン
去年も今年も1900年マディラが最高でした。
特にパンナコッタと合わせたときは笑いが止まらず、危険ドラッグを吸ってるようなありさまでした。
オレムスはトカイの狂気を感じる味わいで、脳に直接触れてくる強烈な甘さ、それを包み込む凄まじい酸の強さがありました。
1900 アデガ / マルムジー(ポルトガル)
1999 オレムス /トカイエッセンシア(ハンガリー)
1947 マサンドラ /カベルネソーヴィニョン ホワイトポート(ウクライナ)
結論
2015年の目標は;
・ワイン会で引き続き極上ブルゴーニュ・シャンパーニュを飲むので、その理解を深めるようなテイスティングや地理の知識をつける
・より広範囲な国に手を伸ばす。カナダ、ブルガリア、ギリシャなど。
・醸造過程を完全に理解する。これは日本酒も。2月に2週間ほどオーストリア・フランスのワイン旅行をするので。
・ワインの仕事することにしました。
では、今年も美味しいワインを飲みましょう!