良い料理人による料理は、全て最適な温度で提供されている。
シャーベットは冷たく提供され、天麩羅は揚げたてが提供され、鮨はネタ毎にシャリとネタの温度が変わっている。
そしてピザは焼きたて熱々で提供される。。。。1切れ目だけは。
ピザは一切れ目の熱々をハフハフと食べるのが最高なのだが、悲しいかな皿の上で少しづつ温度が下がり美味しさを失っていく。
また、味の連続にも問題がある。
ピザは本格店になればなるほど1枚1味のピザを食べることになる。
4人で食べに行って4枚注文してシェアしても4種類しか味わうことができない。8種類食べたいのなら、1人2枚食べるか、人数を8名用意するかだ。
ハーフ&ハーフのように1枚のピザに複数種類の味わいを乗せることもできるが、具材により火入れは異なるので、どこか妥協する部分が出てくる。
ピザとは、味が徐々に落ちていく、味わいの種類をあまり食べられないフォーマットなのだ。
誰もが、最後のやや冷えてしまって食べ飽きた味わいの一切れを前に躊躇した経験があるはずだ。
ほんの少し前に美味しいと思っていたのに、わずかな時間で煩わしさを感じるようになってしまう。
一目惚れと同じくらいピザのセータ(θ)は大きい。
折角美味しく作られた料理が、その構造故に目的としない味わいになるのは、非常に勿体ないことだ。
しかし、これらの問題は提供の仕方によって全て解決することができる。
ピザを鮨のフォーマットに落とし込むのだ。
まずは「8名」一斉スタートにする。
窯で焼き上げたピザを素早く8つにカットし、1人1カット提供する。
僕らは焼きたての最高の状態のピザを1カットだけ食べる。
次に、また焼きたての別の味わいのピザを1カット提供する。
僕らは焼きたての最高の状態の、しかもさっきとは味の違うピザを1カットだけ食べる。
こうして、次々と焼きたてのピザが1カットづつ提供されていけば、1人で食べに行って1枚分食べたとしても、8種類味わうことができる。
ピザ専門店さんのピザメニューは10~15種類あるが、あなたはその全てを食べたことがあるだろうか。
普通はそんなに頻繁にピザを食べに行かないし、時間をおいたら前の美味しかったピザをまた注文するし、自分の好みに合わないピザを1枚全て食べるのは中々悩ましい。
しかし、この方法なら、1,2回行けば殆どのピザを食べることが出来る、その店の全ての味を知ることが出来る。
もちろん、ドリンクも問題だ。
ピザ1枚に対して、グラス1杯では少なく、ボトル1本では多い。
色々お酒は飲みたい。
であれば、今時に1カットに対して1杯のペアリングを提供することでより美味しい体験ができる。
ピザとワインの相性は中々悩ましいのだが(最高に合うものは見えているが、その継続的供給が難しい)、それはソムリエが頑張る部分だ。
全て熱々の色々なピザとワインを、1人でも2人でも存分に楽しめる食べ方。
その試行会を行います。
5/24(水)
1部:17:30~ 7名募集
2部:20:00~ 8名募集
会費:8,500~9,000円予定。
お料理:ピザ9~11種類、サラダなど数種類、ドルチェ。この記事の写真のピザはほぼ全て食べられます!!!
ワイン:イタリアワインのみ9~11種類を全てグラスでお出しします。スパークリング中心。
ご連絡:
ワインバーふたみ にご連絡ください。
ワインバーふたみ (@Winebar_Futami) / Twitter
お店:Pizzeria NeNe (ネネ) - 松陰神社前/ピザ | 食べログ
https://tabelog.com/tokyo/A1317/A131709/13275367/
余談:
ちなみにつけ麺も同じなので、わんこそばならぬ3種類くらいのわんこスープのつけ麺というのも食べてみたいところ。
つけ麺の味が薄くなる事に対する解決にもなるし。