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児童売買

「赤ちゃんの値段」 高倉 正樹 (著)
http://www.amazon.co.jp/%E8%B5%A4%E3%81%A1%E3%82%83%E3%82%93%E3%81%AE%E5%80%A4%E6%AE%B5-%E9%AB%98%E5%80%89-%E6%AD%A3%E6%A8%B9/dp/4062134845/ref=pd_sim_b_1/503-0086852-3449520

捨てられた子供がどうなるか、を追ったドキュメント。
行き先としては3つで、多い順に国内の養護施設、海外養子、国内養子。
この本は主に海外養子にフォーカスを当てて、法整備の未熟さ、手続き・管理の杜撰さ、不透明な料金を批判している。
海外の人が日本人の養子を買うのに必要な金額は大体2〜300万円。
中国の150万前後に比べると高いが、商品的に優れているために人気がある。
購入するのは子供を作ることができない夫婦。
捨てるのは子供を育てることのできない女性(高校生や不倫など)。

海外養子の問題点は多い。
しかし、それ以前に問題となるのが実親の意識の問題、日本の養子に対する偏見ではないか?
あとは、子育てにかかる費用の軽減か。
海外養子は著者の主張するように管理・手続きの厳格化、法整備である程度対応できるが、それ以前の問題をかたずけないと抜本的な解決を図ることができない。
なお、個人的には最初から問題が多いとわかっている国内で育つよりも海外に養子に貰われるほうがまだましだと思う。

余談だが、日本人の子供は高いから比較的普通の家庭に引き取られるが、そうでない安い子供や不運な子供がどうなるか、捨てる側は知っているのかな。
子供を対象にしたスナッフムービーを1回でも見れば気が変わると思うが。