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ワインとかITとかとか。

おねがい☆ツインズ

じゃなくて、ベストツインズという投資型年金保険の話。

ベストツインズ
http://www2.axa.co.jp/newproducts/personal/p_shisan/p_bt/p_bt0.html

どうよ?と聞かれたので、調べてみた。
・・・アクサのパンフレット閲覧ページ(Flach) は超糞だったので、用事のついでにリアル店舗いってパンフもらってきた。
・・・なぜかFPのおねーさんと仲良くなったorz
あかん・・・金融系の人との話はめっさ楽しい・・・・

で、商品の中身を見たが・・・エグいorz
基本となる積立期間10年もののいいところは
・積立中は年間2%のアップが保障される(ロールアップ)
・年1回観察日のラチェット(最大額保障)あり
・積み立て終了後と特別勘定で運用。ラチェットも継続。
で、厳しいところは手数料回り。
・初期手数料5%
・年間維持費が2.594%(管理2.3+運用関係0.294)
・契約年齢は55〜75歳。
・年金は5年積以上積み立ての場合毎年基準保険金額4%の支払を生存中永続
投資ポートフォリオの構成は
日本株20:外国株20:日本債30:外債ヘッジなし15:外債ヘッジあり15。まぁ、ややリスク高めのポートフォリオ

この商品のエグイところは初期手数料にあると考えがちだが、ぢつは初期手数料が5%と高いのは陽動。
本命は年金の支払いが4%というところにある。
本人が生きている間に運用成績糞の場合に利益を上げるには21年間年金を受け取らなくていはいけない。
積立10年+受取21年+最低加入年齢55歳=86歳
日本人の平均寿命は82才(男79、女86)・・・

となると、この商品は相続前提となる。
その場合年金払特約(06)を使うことになるのだが、その場合の年金額は未払い受取額、若しくは残った積立金額(運用中)となる。

前者の場合、最終的に受取総額補償金額を全額受け取ることになる。
この場合の投資期間は積立期間+年金受取期間(+遺族年金受け取りを選んだ場合は遺族年金受取期間)で、まぁ15(+遺族年金受取期間)となる。
最低利益は10年積み立てなら14%。年間1.4%。
保険会社の収入は5%+積立期間*(管理費2.594%-ロールアップ2%)+年金受取期間*2.594%(+遺族年金受取期間*1%)で、35〜50%程度。

運用が好調な場合後者が適応されるが、そこはそれ、シャドーダガーたる年間管理費が2.594%と高いことでそうなる可能性を引き下げている。
10年間ノーリターンで年金受け取った場合、100%-(4%+2.594%)*10年で35%しか年金原資はなかとです。
決して60%残るわけではないです(年間管理費は複利のため実際は40%程度と思われる。計算めんどい)
年間6.594%以上の運用成績を上げないと保障金額以上にもらえないのです。

総評:少なくともプラスになるという意味ではいいが、その場合ベンチ対象はリスクフリーレートの国債となり、その利回りは現在年1.2%となっている。
あとは新生の仕組み定期で1.3〜3%。
そうなると、この商品の最低利回り1.4%(+相続税軽減効果)は資金流動性の点を考慮に入れると、低い利回りとしか言いようがない。
毎年運用がうまくいった場合は勿論良いが、その場合のベンチマーク対象は同様のETF/投資信託からラチェット効果を割り引いて考えたものとなる。

てわけで、うーーーん、微妙。ってのが結論。
変に複雑化して手数料高くなったこの変額年金よりは仕組み定期なり普通の投資信託買った方がいいと思う。