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デルタフラット運用の際に、マーケット分析は必要か

※ややマニアックな話です。


投資の分類をする際の、1つのカテゴリとして方向性がある。
方向性は大まかにディレクショナルとニュートラルに分けられる。


ディレクショナルはロングまたはショートで、デルタ(もしくはβ)が0.5を超えるもの。
ニュートラルはデルタが±0.2程度で収まるもの。


ディレクショナルは、例えば市場分析をした上で、株価の上昇を予測して仕掛ける。
ニュートラルは、2つあって、
a)例えばショートストラングルのような、BOX相場に対応するためのニュートラル。
b)例えばM&Aの買収側/被買収側の歪みを抜いたり、特定の統計モデルからの乖離を利益にする時のニュートラ


で、ここで問題




【a)のケースで、オプション投資をする際に、デルタフラット(デルタ≒0)にしておけば、相場の方向性を読む必要はないか?】
※ただしγはあまり考えないことにする。日次でダイナミックヘッジしてると思いねぇ。


・カレンダースプレッドや、コンドル系でデルタフラットとして入れば、通常の上下(せいぜい±3%/day)は問題ない。
 →ベガを控えめにして、セータ高くしておけば、それなりに基本的に勝つことが出来る。
・だが、2008/10のような、±5%を超える変動、最悪±10%の変動+IV暴走が発生するとそれまでの利益を吹き飛ばすような損失が発生する。
・つまり、この手のスプレッドは、明確な方向性ではなく、基本的に相場変動が±?に収まるという予想にかけている。
 →普段は予想の範囲内に収まるため、予想していることの自覚が難しいのかも。


【だから?】
・デルタニュートラルで取引するとしても、a)のケースについてはマーケットの分析が必要
 →でもそれならデルタニュートラルに固執する必要なくね?
 →だべだべ。カバードコール/プットのほうが適切なケースもあるべ。


ということで、2年ほどデルタフラット&セータ狙いで投資していましたが、数ヶ月前から主にディレクショナルで投資するようになりました。
もちろん保険つきのディレクショナルですが。


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書評:市場リスク