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ワインとかITとかとか。

バイアウト

「バイアウト 上下」真山仁
http://www.amazon.co.jp/gp/product/4062820080/250-3575459-7720239?v=glance&n=465392

M&Aを取り扱った小説。
展開やスキームは荒唐無稽だが、突いているポイントは間違いなく正しい。
取り扱ってる企業はカネボウ富士通といった、過去の栄光にしがみついて沈没している/沈没した企業(ただし、作中では偽名)。
沈没している企業をどう「処理」するかはここ10年で議論されてきたが、個人的には結局日本の経営者の多くはその答えに回答を出せずに逃げているだけの気がする。
外国人社長を批判してれば、雇用を守れば、新聞と世間のウケはいいし。
ここ数年の景気回復で先の10年の間に学んだ教訓を忘れなければいいけど。
IBMは90年代の蹉跌を生かしてPC事業を売却した。
果たして日本の企業に同じことができるのかな。

あ、小説は相変わらず面白かった。
主人公かっこいい♪